日記ログ ssユグドラシル姉弟「拒絶」 『お前も一緒にきてあそぼうぜ』 屈託の無い笑みと向けられた笑顔。 ミトスの顔は、こわばった。どう答えていいのか、どんな顔をすればいいか判らない。 無反応のミトスをいぶかしく思ったのか、ミトスの腕を取ろうと少年が手を差し延べる。 ……嫌だ、怖い!! 乾いた音にマーテルが振り向けば、呆然と立ち尽くすミトスと、ミトスに弾かれた手を押さえ一層傷付き激昂した少年が身を翻した所だった。 『何だよ、お前!ひでぇヤツ!!』 走り去る、その背を見ながら、ミトスはぽろぽろ涙を溢した。 「あんなこと…っ、するつもりじゃなかっ…た…のに!」 マーテルは、何も言わなかった。 ヘイムダール、そして母親にすら受け入れて貰えなかったミトスは、無意識のうちに『人』への恐怖が植え付けられているのだろう。 それでも、あの子供を傷付けたのは紛れもなくミトスだ。 だからマーテルは何も言わず、ミトスを抱き締めた。 ………痛いほどに感じているのは、他ならぬミトス自身なのだから。 『ねえミトス。私と一緒に謝りにいきましょう?』 優しい姉の言葉に、更にミトスは泣きじゃくった。 …◇………◆………◇… ヘイムダール追放後、すぐ位の話。 このあと謝りにいくも、冷たく突っぱねられます。 子供っていうのは、ほんと繊細なんですよね… 多分この男の子は、ミトスに拒否されたことをトラウマに持ってしまいます。 ちなみにうちのミトスくんは、母親に虐待されてた設定です。 マーテルは大事に育てられますが、ミトスにはいつも辛くあたられて、そんなミトスの心の支えはマーテルでした。 マーテルのお陰で心の優しい少年へと成長しますが、心の中では拭い切れない歪みを抱えて……古代大戦を終結に導く頃には大きく深い闇へと成長していました。 ミトスの抱えてる闇は、多分幼少の頃から深かったんでしょうが、そのころは何のことか分かってないんです。 旅を重ね、人との出会いと別れを繰り返し…それは一つのはっきりとした憎悪へ変わっていきますが、マーテルを思う気持ちによって、ミトスの心の最深部へ厳重に封印されていたんです。 そして、クラトスやユアンとの出会いで初めて他人に心を許します。 『ミトスは同年代の友達がいない。どう付き合っていいかわからないの』と、ファンダム2でマーテルがいってましたが、友達と呼べるのはクラトスとユアンだったと考えると切ない…!! きっと上記の出来事で反省したミトスは自分から積極的に声をかけるけど、辛い目にあうんですよ。 だからこそ、ジーニアスは、ミトスにとって『特別』だったんだと…。 (四千年たって初めてできた、同年代の友達ですもんね) ミトスの抱えている闇…疎外感と罪悪感。 だから自分の居場所を強く求めていたんでしょう。 (うちのミトスは…の話ですyo-!!) 2007.11.4 [*前へ][次へ#] |